高級腕時計は「小さな芸術品」

なぜ、高級腕時計は高いのでしょうか。

ホームセンターに行けば、腕時計は1000円程度で売られています。
ファッションブランドやセレクトショップでケースに入って販売されている腕時計でも、数万から10数万円ほどでしょう。

バンドの部分に貴金属が施されているような品は例外として、
本来の時計の価値というのは、おおよそそのくらいと考えられます。

一般に高級腕時計とは、25万円くらいから100万円を超えるような非常に高価なものです。

「車と同じくらい」とよく言われ、素人はみな「どうして腕時計がこんなに高いんだ」と感じずにはおれません。

なぜ高級腕時計は、そこまで高いのか。
答えは、「芸術品だから」です。そして「受け継がれていくものだから」とも言えます。

例えば、スイスのジュネーヴにある世界的高級腕時計ブランドメーカーがあります。
創業は1755年。日本の江戸時代中頃に当たります。

このブランドでは、250年を超える歴史の中で作られてきたすべての時計の、設計図と部品を保存しています。
そして、どれほど前の製品であっても、自社の時計なら修理を引き受けています。

すべて職人による手作業で生み出されてきた腕時計は、
現在のオートマチック化された時計とは、一線を画しています。

製作される時計ひとつひとつに手仕事ならではの個性があり、
膨大な手間と時間が掛けられている芸術作品だからこそ、高級なのです。

その逸品が世代を超えても価値を失わない点に、さらなる魅力があります。

親から子へ、子から孫へと使い続けられる高級腕時計は、じつは値段以上の価値のある「小さな芸術品」といえます。